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2010年7月28日 (水)

佐藤雅彦ディレクション「“これも自分と 認めざるをえない”展」 その2

● 属性を求める人、属性に当てはめる社会・・・属、族、俗

人は心身の居場所を求める・・・属性を多く持てば持つほど、わかればわ
かるほど安心する。
自分のことを理解できないことは不安で仕方がない。
人はこうした属性を持つことを望む。
自分を知り、他人との違いを知りたがる。

男/女であること
結婚していること
サラリーマンであること
仕事が○○であること
肩書きをもつこと
年収が△△万以上であること
趣味が○○であること
個性があること
夢があること
目標があること
**座
血液型は#型
車は△△に乗っている
お洒落な○○を持っている
・・・

一方、社会は人々を属性で分類したがってる。
今回の展示では、入場後すぐに身体を計測する(数値は公開されな
いのでご安心を・・・)。我われ鑑賞者は最新の機器によってデータ化された身
体や動作の特徴
を属性として分類される。ここでの身体データはインスタレーションで使
われるので、計測された方が展示を楽しめるわけで・・・。

今、googleは検索ワードから人の興味を属性として分析して、ネッ
ト画面にしょっちゅう出てくるgoogle adにいかされている。
googleが社会の塊がその瞬間(とき)に何に関心をもっている
かを分析しているけれどしtwitterはつぶやきのタイムラインから
個人の思考の偏りや考えの変化を分析している。映画好きがtwitter
でどんな状況で映画を見ているのかつぶやく、どんなジャンルの映画で、
何処で、何を飲みながら、何を食べながら、誰と・・・それが昼なら、夜
なら、夏なら、冬ならと・・・。

展示の中に鑑賞者が何を見ているかわかるというインスタレーションが
あった。何を見ているかということは、何に興味があるとか、何を考えているかと
か、といった思考をスキャニングするのに近いと思う。
そのうち、動作や表情からだけでも何を考えているかがデータ化されるよ
うなことが起きてしまうだろう。
属性を明らかにすることで、人の思考をお金に結びつけることにな
る・・・だから何処までも研究は続く、たぶん行き過ぎるところまで。

その昔、経済学でお金に換算できないものが3つあるとされてい
た。
それは「労働(≒人)」、「土地」、「貨幣」
今は当たり前のように土地は売買され、貨幣にも価格がつけられ取引され
ている。
マルクスは「労働」つまり人という価値を基準に経済を論じた。今となっ
ては正社員という雇用形態は減り続け、企業側が責任を持たずに融通のき
く派遣やバイトばかりが増えていく。これで労働者の身体は確実に不安定
になった。さあ、この思考の属性を分析するということはどうなるのだろ
う、人は消費者として労働者として益々ばらばらで不安定で、市場にとっ
ては益々融通のきく存在となっていく・・・いつまで続くのか、何処で均
衡してくれるのか。

(続)その3へ

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